2013年7月14日日曜日

【第8回宇都宮校作品展】レポート☆


宇都宮校講師 渡辺昌代です。


先月、本校銀座校と同時期に宇都宮校でも作品展が行われました。





銀座校作品展の様子はたくさんアップされているのに

宇都宮校作品展の様子がないのはあかん!!と思い

少しではありますが紹介させていただきます。



会場は栃木県総合文化センター。

総作品点数は53点でした。


中日の6月15日が、

栃木県民の日140歳のお誕生日ということで

隣の会場でお祭りが行われていた為か、(いや作品に魅せられた為か)

大変沢山の方々に観て頂くことができました。

ありがとうございました。


会場入り口受付



















展示会場























講評会





















熱心に講評に耳を傾ける会員様達
















作品展を経験すると、

今まで自分の作品を

主観的に見ていた見方が客観的な見方に変わり

つまりは自己満足の絵から人に見せる絵を描こうと思うようになり

絵に対する意識がどんどん変わっていきます。




作品展後に飛躍的に上達する方が多いのはその為かと思います。





私も、8月12日(月)~17日(土)の展示に向けて今制作に取り組んでいます。

追い込みの時期で苦しいです。

まだまだ見せる(魅せる)絵には遠いです…


グループ展の為展示数は少ないですが

御覧いただけたら幸いです。




グループ展案内状 表






グループ展案内状 裏
    会期:8月12日(月)〜16日(土)
            時間:12:00〜18:30(最終日は16:00まで
場所:銀座ギャラリーミハラヤ



2013年7月12日金曜日

博士の庭の夏




暑い日が続いていますね。


道を歩く時も、つい日陰を探してしまいます。


そんな訳で、木陰で一息つこうかと牧野博士のお庭にまた行ってきました。

以前もご紹介しましたが、植物学者の牧野富太郎博士のお庭が、整備されて一般公開されています。  (牧野博士は1862年生まれ 高知県出身で、日本の植物学の父といわれている方だそうです)


梅雨入り前の若々しかった葉は、どうやら立派に成長しているようで、庭の緑の色合いがぐっと濃くなったように感じます。


ムクノキ。


アスファルトの照り返しから解放され、ほっとしたのも束の間、藪に潜んでいた蚊に追い回されて早々に併設されている展示室に逃げ込みました。


こぢんまりとした建物の中に、博士の研究道具などが展示されている常設展示室と企画展示室があり、今は博士とその影響を受けた方々の描いた植物図の原画が展示されています。

常設展示室。

採集道具。


博士は研究者みずから植物を描くことの重要性を説いていたそうですが、その絵の素晴らしいこと。

植物図というと図鑑などにある、正確だけれどもどこかかたい絵、という印象がありましたが、博士の描いた植物は、その葉や花の厚みと柔らかさ、手ざわりまで感じられるようです。

和紙に毛筆で描かれた線は、勢いがあり、繊細で簡潔、迷いがありません。

さらっと描かれたものから、みっちりと描き込まれたものまで、密度に差はありますが、深い深い観察と知識だけでなく、植物に対する親しみ、距離の近さが絵から伝わってきます。


庭の植物の観察に熱中するあまり、2日間その場を動かなかった、との逸話が残る博士とその庭ですが、7月は博士が命名したウバユリとキツネノカミソリの花が見られるそうです。

不思議な名前の植物だなと思っていたので、今度は虫除けスプレーをして、見に行こうと思っています。





銀座・恵比寿校講師 吉澤









2013年7月11日木曜日

夏本番と通信講座


銀座校講師、南です。

お、お暑うございます………溶けそうです。
空梅雨が明けたと思ったら日中は連日30℃越え、そしてゲリラ豪雨並みの夕立。
外を歩くもの目眩がするほどです。
「暑くなければ夏ではない」と思いますが…
お手柔らかにしてほしいものです。

さて。
こちらも“熱い”。
5月より通信講座がスタートしました。
あれから早2ヶ月。
当初は「どんな感じなのだろうか」と見当がつきませんでしたが、いざ始まってみると受講している皆さんはとても熱心です。

通常、描いていただいたものがこちらに到着し、我々講師が添削とコメントをして返送、そしてまた次の課題を描いて送っていただく、というような手順になっています。
しかし中には添削されたものがお手元に戻ってくる前に、次の課題を描いてこちらに送付する方もいらっしゃいます。
(もちろん問題はありません)
待ちきれないからでしょうか、そのスピード感に意欲というかやる気の濃さを感じます。
我々としてはとてもうれしい反応です。
やはり「絵が描けるようになりたい」と強く願っている方は多いのですね。
そうなると指導するこちらとしても気合いが入ります。

今後も“熱中症”に気を付けて、楽しんでいただけたらと思います。

2013年7月8日月曜日

夏の新作

先週金曜ロードショーで『耳をすませば』を放映していましたね。
ご覧になった方もいるのではないでしょうか。
私も何度見たか分からないけれど、今回もTVにかじりついて見てしまいました。

宮崎駿監督の新作がもうすぐ公開されますが、ジブリファンの私としては指折り数えて楽しみにしております。
今回の作品は、ジブリなのにファンタジーではないそうです。何年か前にTVのインタビューで宮崎監督が、『ファンタジーを作って来たけれども、それが今の若者を駄目にさせている原因かもしれない・・・』という様な趣旨の発言をされていました。そんな思いも聞いていたので、少々複雑な気持ちもしますが、新たなジブリのメッセージが込められているのだろうと受け止め、楽しみに待ちたいと思います。

さて、今年の夏の映画で見逃せない作品がももう一つ。
『モンスターズユニバーシティ』です。こちらは土曜日から公開されていますが、前作の
『モンスターズインク』がとても素晴らしかったので、期待度が高めです。
モンスターと言えば恐ろしい物と言うイメージですが、この映画のモンスターはとてもユニークでかわいらしいです。彼らの怖いものが人間の子供というのも面白い設定だと思います。
私は大人になってから見ましたが、子供が見たらさぞ喜ぶのだろうなと思うと少々うらやましいです。子供の頃に見た作品というのは強烈に記憶に残っています。時にはその後の人生を左右するかも知れないと思うと、大人は良いものを作らねばと思います。
私にとってはそれがジブリ作品であり、昔のディズニー映画なのですが。
そういった名作に囲まれていた子供時代に感謝をしつつ、物を作る端くれとして自分も何かしなければと思うのでした。

さて、これから4才の恐がりな姪とモンスターズインクを見る約束をしているので、彼女がどんな顔をしながら見るのか楽しみです。

福井でした。


2013年7月7日日曜日

立石百景(葛飾立石)その5〔呑てんき(のうてんき)〕



居酒屋『呑てんき』Kママさんは、私(44才)の母くらいの歳。





『一生の 楽しき頃の ソーダ水』(富安風生)





青春期を詠んだ句だが、Kママの、少女のような華やいだ雰囲気と、炭酸を連想させる、ポニーテールの “リボンの水玉” を見るたびに、なぜかこの句を思い出す。


店は、駅のホームから会話が出来る距離にあり、10人ほど座れるL字カウンターは、外から丸見えの全面ガラス戸で、開放感のある居酒屋。
この店は、私の作品を数点、常設展のように掛けさせて頂いているが、通りすがりに自分の絵が見えるのが嬉しい。

皆も、展示の相談をされてはいかがだろうか?無料である。



『呑てんき』は、のうてんきと読む



しかしまぁ… 前回のブログ〔宙(そら)〕もそうだが、立石の人は、なぜ欲張らないのだ?
まず、お通し以外のつまみが無い。メニューが無い。壁面には絵だけで、品書きが無い。




お通し300円♪
飲み物300円♬




なぜ、他のメニューが必要ないのか?他の肴が無くて、お通し300円のみの存在は一見さんはナゾに思う。


じつはこのお通し、わんこそばのように、客が「ストップ」と言うまで止まらず、乾きもの、揚げ物、煮物、刺身、焼き物、汁、果物… と、まるで会席のようにひっきりなしに出てくる。

1品300円ではなく、すべて含めて300円。1品でも2品でも、10品でも都合300円という欲の無さが心配で、つい3品ほどで「ストップ」をかけてしまう。

聞けば、「料理に自信がないから、注文ではなく、こちらから出す分には文句言われないかな?」というが、ここ最近腕を上げてきているので、このシステム崩壊は時間の問題か?



飲み物はというと、本格カクテルでも300円。
やはりアルコールが強い “立石割り” が恐ろしく、ドボドボと注がれた酎ハイは、表面張力ギリギリの上を泡がはじけ踊っている。

『酎ハイの 泡エイヒレを 濡らしけり』

ん〜… もう一ひねりか?
今夜、詠みに行ってみようかな?



エスキース(1段階目)


講師  平賀 太郎










           





2013年7月4日木曜日

童心に返る

こんにちは銀座校講師の日笠です。




上の画像を見て懐かしく思われる方もいるのではないでしょうか?



小学校の教科書にも掲載されている絵本『スイミー』の絵です。

このお話が小さい頃とても好きでした。

この絵は凶暴なマグロに立ち向かうべく仲間と集まって大きな魚の振りをして泳ぐ有名な場面です。


今その絵本作家であるレオレオニの絵本の原画展が渋谷のbunkamuraミュージアムで開催中です。

先日、行って来ました。


http://www.bunkamura.co.jp/museum/



レオ・レオニ(1910~1999)は、オランダで生まれ、イタリアでグラフィック・デザイナーとして活躍後、戦争のため1939年にアメリカへ移住、そこで初めて絵本の世界に足を踏み入れたようです。


レオニは、水彩、油彩、コラージュなどさまざまな技法を使って、ファンタジックな世界を表現しています。
同じ表現者としてなるほど!と勉強になります。


先程の絵の魚、なんとゴム版でペタペタ群れを作り出しているのです。

この表現で木の作品もありました。




絵の世界は基本もありますが、こんな自由な発想も見るものを引きつけます。

皆さんの中に眠っているアイデアを表現してみてはいかがでしょうか?




 

2013年7月2日火曜日

竹谷隆之の仕事展

銀座校講師の原田です。

先日、秋葉原のアーツ千代田3331で「竹谷隆之の仕事展」を観てきた。
竹谷隆之は映画や玩具、フィギュアなどの様々な領域で活躍している造形家です。

僕が初めて竹谷作品を観たのは1991年、大好きな模型雑誌「ホビージャパン」誌上。
「ガイバー」というSFマンガのキャラクターを自分なりの解釈でリデザインし、立体化した作品だった。
オリジナルデザインと違い、筋肉組織がむき出しになっていたり、小動物などの実際の骨をパーツとして流用していたり、気持ち悪いんだけどその造形の独自性にびっくりした。
本物の骨を使用することについて「大自然の造形には勝てない」と製作記事の中で言っていたのが印象的だった。
確かに絵を描いていても自然が生み出す植物や風景の色にはかなわないなあと思う時が度々ある。

その後もホビージャパン誌や映画、ガレージキット、食玩のおまけ、アクション・フィギュアなどいろんなところで竹谷作品を観てきた。

生物の有機的な造形を得意とするので、中でも石ノ森章太郎が生み出したキャラクターは竹谷作品にするにはぴったりだったのかもしれない。
仮面ライダー、キカイダー、ハカイダー、イナズマン、アクマイザー3などたくさんの石ノ森作品のキャラクターを竹谷アレンジで発表してきた。

展覧会場には大きなディオラマや原型が、また製品化されたものをリペイントしたり、得意な骨や剥製と組み合わせてヴィネットにしたものが展示されていた。
粘土や樹脂だとは思えない匂いまでしてきそうなリアルさ。
厳しい観察と、それを造形したり塗装したりするテクニックに、会場の僕を含むオタクの人たちも作品にくぎ付けだった。

中でも制作の過程を撮った映像がおもしろかった。
立体物なので全体的に作っていくのかな?と思っていたら鏡状のステンレス板に粘土を張り付けて
左半分だけ作っていく。
鏡面に映すことにより疑似的に左右のバランスを調整するらしい。
全体を造形し、両面を整えていくのは、神経を使いたいへんで余計に時間もかかるとのこと。
左半分が出来上がったら、粘土を硬化させて右半分を作っていく。
今までの経験から編みだしたであろうその工程の工夫が職人的でおもしろいなあ思った。

これからもどんな造形でびっくりさせてくれるのか楽しみです。




これは食玩のおまけ(10cm)ハカイダー


展覧会場にあったスタチュー(60cmくらい)