この店はいったい何屋なのだろう?
仲店商店街の通りに面したこの店は、まず、看板が無い。
入口側が全てガラスのサッシで店内が丸見えの壁やバーカウンターには、品書きが無く、10名ほど座れるカウンターの上には、夢の島のようにビンや酒パックや菓子袋や何やらが雑多に並ぶ。
昼間から開店しているが、アルコールは数種あるようだ。
店内に入り、大阪弁の女主人にオススメの一品を聞く。
「カレー」という意外な返事にのけぞりながらも、それとウーロン杯を注文。
カレーが出来上がるまで、ウーロン杯を飲みながら店内を観察。
カウンターには、酒、焼酎、ワイン、ウイスキー、、、、、
漬け物、さきいか、歌舞伎揚げ、得体の知れない茶葉、コーレーグース(島唐辛子の泡盛漬け)、、、、
その日の客は、中国人、インド人、沖縄出身のスナックのママさん。
なるほど客がこの多国籍カウンターを生んだのか。
女主人Kの自転車が置かれた中央の店 ※ちなみに私の中では、銀座ニューキャッスルのカレー暫定1位の座を危うくするほどの味覚だった。 |
すっかり常連となった私は、裏メニュー?のオムライスを先週食べさせてもらったが、
これも、銀座の老舗洋食店の上を行くような、1500円の値を付けてもよいくらいの代物は、
ご飯が余った時にしか作らない。
この店はいったい何屋なのだろう?
店名は『キッチン フジ』 、、、、調理場?
焼き肉丼やおつまみカレー、せんべいを肴に、高校野球を見ながら杯を重ねる多国籍キッチンドランカーたちや女主人までも、「もう、何屋だっていいじゃないか」と無関心。
この店は、ポリシーがなさそうだが、
“ポリシーのない” ことが、哲学になっているような気がする。
講師 平賀 太郎
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